17世紀頃からイギリスで作られていた素朴な西洋陶器のひとつ「スリップウェア」。化粧土をスポイトなどを使って流し描き、重ね、引掻くように装飾していくことで表現される独特な美しい模様は、時代を経て現代に於いても愛され続けています。そんなスリップウェアに惹かれ、山田洋次さんは信楽の窯業試験場にて陶芸を学んだ後、2007年に渡英。Maze Hill PotteryにてLisa Hammondに師事。帰国後、信楽にてスリップウェアを作りはじめ、現在に至るまでご自身の理想とするスリップウェアを追及しています。
「伸びやかで、大らかで、当時の暮らしや風景を感じられるような雰囲気を出せれば」と話す山田洋次さんは、気持ちの良い風が通り抜ける工房で、日々作陶に励んでいます。